アスリート諸君

アスリート諸君!№5 大阪エヴェッサアカデミーチアダンススクール“bt’s”

大阪のプロバスケットボールチームといえば“大阪エヴェッサ”ですが、彼らの勝利に貢献するチアダンスチームがあることをご存知ですか?明るい笑顔で人を元気にする、重要なポジションの彼女たちですが、今回はそんなチアダンサーを育てるためのスクール、大阪エヴェッサアカデミーチアダンススクール“bt’s(ビッツ)”にお伺いして、平田葵衣コーチにお話をお聞きしました。

 

―何名在籍していますか?
現在は総勢23名です。キッズクラス(4歳~小学2年生)とジュニアクラス(小学3年生~中学3年生)の2クラスで時間を分けて練習しています。
今日は、2日後にびわ湖ホールで開催されるチアフェスティバルという大会に向けて最終チェックを行うために、全員が集合しています。

―“bt’s”という名前の由来は?
元々大阪エヴェッサにはBT(ビーティー)という“ガールズパフォーマンスユニット” があり、 その妹分として“bt’s”となりました。
ちなみに“大阪エヴェッサ”の由来が  “えべっさん”であることに対し “BT”は 弁天”から由来していて、ファン・ブースター、チーム、そして試合に 「福」をもたらす女神たち 「フクムスメ」をコンセプトにしています。

―主な活動場所、スケジュールを教えてください。
練習は毎週木曜日、ここ吉田にある東大阪M8ダンスホールにて行います。
発表の場は大体3ヶ月に1回ほどあり、ふれあいまつりやイオンなどでのイベントに出演させていただきます。賞の授与があるほどの大きな大会が8月にあったり、3月にはbt’s全17校約490名が一堂に会する発表会もあります。
また、バスケのシーズンである10月~翌5月くらいまでは、試合の前やハーフタイムに、プロと同じ会場でプロと同じ照明を浴びながらお客様の前でパフォーマンスをします。

基本的に、新しい曲は1年間に6曲ほど覚えます。

―どのような練習をしますか?
柔軟性について特に厳しく指導しています。バック転などは才能の有無が関係してきますが、柔軟性は努力次第で絶対良くなるものです。体が硬いということは、練習をサボっているということなのです。

 

―“チアリーディング”という言葉もありますが、チアダンスとは何か違うのでしょうか?
チアリーディングとはトスという人を打ち上げる技など、アクロバティックな動きをするものです。チアダンスにもタンブリング(側転などの転回)はありますが、実際に体を組むということはなく、ラインダンスやヒップホップを取り入れて演技力を競います。

―他のスクールとの違いや特徴などはありますか?
生徒さんの地域色は結構感じられます。東大阪校の子は個性が強く、私が「ここはこうしよう」と言っても、「こっちの方がかっこいいから絶対こうしたい」といった意見を言ってくれます。キッズクラスのメンバーもそんなジュニアクラスさんに憧れて育っているので、自己主張してくれます。参観してくださっている保護者の方たちも、親身になって私に接してくださいます。

―ここからチアダンサーのプロになることもありますか?
あります。みんなプロチームであるBTに憧れています。bt’sの卒業生もBTに入っていて、キャプテンになって活躍しているメンバーもいます。バスケ以外にもアメフト、最近では野球など、プロとしての道はいろいろあります。本スクールでは、チアを続けたい子のために、プロの道への足掛けになれるよう指導する強化クラスもあります。

―チームのスローガンはありますか?
チアスピリットを忘れないということです。チア(cheer)は元気づける・勇気づけるという意味なので、人に元気を与えられるように笑顔でダンスすること。そしてそのためにまず自分が楽しく踊れるようにするということを大事にしています。

 

―子どもたちに学んでほしいことは何ですか?
ダンスを通じて体力的な成長と精神的な成長をしてくれることを願っています。
私もダンスを長く続けていますが、プロにならない限り、正直なところダンスができただけでは大人になったときあまり役に立ちません。就職しても、ダンスができるからって…ということがダンスの世界は多いのです。なので、このダンスの経験を身のあるものにするために、挨拶ができる、人にやさしくできる、人に元気を与えられる、など礼儀やマナーといった内面を育てることを重視しています。小さいキッズさんにも、人にあたったらごめんねと言う、困った人がいたら助ける、自分だけがよければいいということではなく横の人と助け合う、ということを伝えています。

―レッスン後には全員が並んで、保護者の方たちに改めて感謝の言葉を述べる場面もありましたが?
今日は大会直前なので一区切りとしてみんなで考えてご挨拶をしました。みんながこうしてチアダンスを続けられるのは、いつもお母さんたちの協力があってこそということをわかってほしかったからです。こういった経験が、大人になったときの強みになってくれるのではないかなと思っています。

―レッスンの見学会について
東大阪校は無料で見学会に参加できるので、一度体験してあうかどうかをみてから入会していただく方が多いです。お申し込みはエヴェッサの公式WEBページか直接のお電話(06-7711-3502)から可能です。毎週木曜日のレッスンの時間内であれば、いつでも見学していただけます。

―どんなお子さんが入会しますか?
チアダンスはやっている内に明るくなれるので、人見知りがひどい子を活発にしたいからという理由で入会させる保護者の方もいらっしゃいます。最初はずっと泣いて全然動けなかった4歳の女の子も、1年経った今は前で踊れるようになりました。みんな一度入会すると長く続けてくれます。

 

―最後に読者へのメッセージをお願いします。
子どもたちの笑顔で皆さんを元気にします。地域のイベントにも出ているので、見かけたら応援していただけると嬉しいです。また、随時生徒さんを募集していますので、お子様やお孫様をぜひお誘いください。

 

 

取材を終えて
4歳~中学生までと幅広い年齢層の生徒さんがいましたが、音楽が流れ始めると合図があったわけではないのに誰となく踊り出す様子を見て、みんな本当にダンスが楽しくてこのスクールに通っているんだな、と感じました。レッスン中に怪我をすることはほとんどないというあたり、きっちり柔軟運動をしていたり、隣にいる人を気遣って距離を見たりと、先生の伝えたいことがみんなにしっかり伝わっている証なのかもしれません。ダンスの選曲や振り付けはすべて先生が行っている上に、衣装については保護者の方たちと打ち合わせをする場面も。いいものをみんなでつくり上げたいという気持ちが、ひしひしと感じられた取材でした。

後日談
取材から約1週間後、保護者の方からこんなご連絡が。
「ご報告があります!
取材を受けた後の発表会「B.LEAGUE WEST 第8回チアフェスティバル2018」で
東大阪校ジュニアクラスがベストインプレッション賞を受賞しました。取材をお受けしたことも福の舞い込む序章だったのかもしれません(^^)
会場で盛り上がるジュニアクラスと終わった後のみんなの笑顔をお届けします。ありがとうございました。」
なんと!おめでとうございます!これからのご活躍も期待しています!

 

 

 

 

 

Top